広島市内神楽団神楽共演大会 2019年 収録内容
広島市国民宿舎湯来ロッジで行われる毎年恒例の神楽共演大会。
伝統的な安芸十二神祇から、最先端をいく創作神楽まで、広島市を代表する神楽団の熱演9演目をじっくりお楽しみください。
DISC-1:煤掃きの舞/岩見重太郎/葛城山/八つ花の舞/滝夜叉姫
DISC-2:塵倫/滝夜叉姫/悪狐伝/戻り橋続編
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Disc-1 煤掃きの舞/岩見重太郎/葛城山/八つ花の舞/滝夜叉姫
▶煤掃きの舞 演奏:阿刀神楽団
これから神楽を奉納する所、すなわち天上界より神様に降りていただくところを猿田彦命が東西南北天地と、それぞれの場所を掃き清める舞。
▶岩見重太郎 演奏:宮乃木神楽団
桃山時代の豪傑、筑前小早川家の剣術指南役・岩見重左衛門は、同藩広瀬軍蔵に討たれ、重左衛門の一子・岩見重太郎は仇討ちの旅に出る。その道中、石見の山中にて人身御供をしている老夫婦に出会う。愛娘を間にした老夫婦は仔細を話し、訳を知った重太郎は、人を食う神はいないので退治いたすと愛娘の着物を身にまとい身代わりになり葛篭(つづら)入り、みごと狒々(ヒヒ)を退治する。国床明神の御告げが下り、広瀬軍蔵は宮津藩士津田新右衛門と改称していると聞きおよび、天の橋立でみごと仇討ちを成し遂げる。その後、重太郎は豊臣家に仕え大阪夏の陣に参戦する。
▶葛城山 演奏:宮崎神楽団
大和国は葛城山に古くから住んでいたという土蜘蛛の精魂が、朝廷に従わず世を乱して抵抗を続けていたが、時の朝廷の武士である源頼光が重い病になったと聞き、頼光の侍女・胡蝶にと化身する。頼光が侍女・胡蝶に典薬の守から薬をもらい受けるように申し付けたのを幸いに、その薬を毒薬にすり替え、頼光に飲ませ殺めようとするが、頼光の枕元にあった源家の宝刀「膝丸」の威徳によって土蜘蛛の精魂は手傷を追い、葛城山へと逃げ帰る。頼光はその太刀を「蜘蛛切丸」と改めて四天王に授け、葛城山の土蜘蛛征伐を命じる。四天王は土蜘蛛の流血のあとを追って、ついに葛城山にたどり着き、激闘の末、めでたく土蜘蛛を退治する、という物語。
▶八つ花の舞 演奏:阿刀神楽団
「八つ花の舞」は「所望分け(しょもわけ)の舞」の一部である。所務分けとは遺産の配分を意味しており、阿刀神楽では遺産を所望することから所望分けと言われてきた。「八つ花の舞」は五郎に対抗して4人の兄が合戦に向け武術の鍛錬に励む舞となる。四人が互いの刀を持ち合い輪になって舞う姿を上から見ると花が開くように見えることから八つ花といわれている。非常にアクロバティックで息のあった舞は圧巻であり、広島工業大学 環境学部教授であった三村泰臣(やすおみ)先生の著書「広島の神楽探訪」の中で、「八つ花は全国有数の美しい舞」と称されている。これらの舞には非常に多く武術の要素が色濃く入っている。
▶滝夜叉姫 演奏:下河内神楽団
平安時代の中頃。西の京の都に天皇あるなれば、東の「新しき皇」たらんと立ち上がり、時代に悪人と仕立てあげられ、時代の露と消えた平将門。その後、「新皇」と同じ「九曜」を旗印に将門の娘「五月姫」が立ち上がる。父の無念を晴らすべしという一念に取りつかれた姫の瞳は、狂気を帯びはじめる。貴船明神より授かった妖術を駆使し、その名を「滝夜叉姫」と改め、破壊と非道、暴虐の限りを尽くす。朝廷は、これを鎮めるべく陰陽師「大宅中将光圀」を大将とした征伐軍を差し向け、光圀主従は、凶つ神の妖しき妖術の前に苦しみながらも、陰陽の霊術を以て、これを討ちとる。
Disc-2 塵倫/滝夜叉姫/悪狐伝/戻り橋・続編
▶塵倫 演奏:高井神楽団
第十四代の帝 帯中津日子命(たらしなかつひこのみこと)は、異国より日本に攻め来る数万騎の軍勢の中に塵輪(じんりん)という身に翼があり、黒雲に乗って飛び回って人々を害する悪鬼がいると聞く。しかし我が国にはこの大悪鬼にかなう者がなく、命は使いに高麻呂を従えて自らが討伐に向かう。激しい戦いの末、天の鹿児弓(あまのかごゆみ)、天の羽々矢(あまのはばや)の威徳をもって塵輪を退治するという物語。
▶滝夜叉姫 演奏:上中調子神楽団
平安時代の中頃。西の京の都に天皇あるなれば、東の「新しき皇」たらんと立ち上がり、時代に悪人と仕立てあげられ、時代の露と消えた平将門。その後、「新皇」と同じ「九曜」を旗印に将門の娘「五月姫」が立ち上がる。父の無念を晴らすべしという一念に取りつかれた姫の瞳は、狂気を帯びはじめる。貴船明神より授かった妖術を駆使し、その名を「滝夜叉姫」と改め、破壊と非道、暴虐の限りを尽くす。朝廷は、これを鎮めるべく陰陽師「大宅中将光圀」を大将とした征伐軍を差し向け、光圀主従は、凶つ神の妖しき妖術の前に苦しみながらも、陰陽の霊術を以て、これを討ちとる。
▶悪狐伝 演奏:綾西神楽団
中国や、インドで悪行を重ねた金毛九尾の狐が日本に渡り来て美女に姿を変え、玉藻前(たまものまえ)と名乗り、鳥羽の院に仕え、一身に寵愛を受けていた。しかし陰陽師阿倍清明播磨守泰親により正体を暴かれてしまう。泰親の祈祷により苦しくなり空を駆)けて、ここ下野国那須野原に逃れ、隠れ住んでいた。そこで関白直実の勅命により、上総の住人上総之介、下総の住人三浦之介の弓引きの名人が悪狐退治に那須野原に駆けつけ、格闘の末これを退治する。
▶戻り橋 続編 演奏:下五原神楽団
戻り橋において渡辺綱は主君の命を受け、鬼神征伐に向かい取り逃がしてしまうが、童子の「左の腕」を切り持ち帰る。左腕を切り落とされたと嘆く子分の姿に哀れを覚えた酒呑童子は、自ら綱の乳母「白妙」へと姿を変え、綱の屋敷へと急ぐ。一方の綱は、主頼光の命により物忌みに入り、対面を願う偽白妙を拒み引き取るように申し出るが、実の親に同じ白妙の言葉に心惹かれた綱は、白妙を屋敷の中へと招きいれてしまう。正体を現した童子は結界を破り、左腕を取り返し茨木童子に揉みつけ、飛び去ろうとしますが、異変に気がついた綱に阻まれる。鬼の前に打ち倒されようとした綱を助ける為、石清水の御幣を頂いた頼光が現れるが、激戦の末、取り逃がしてしまう。頼光は鬼の住処「大江山」こそ決戦の地と定め、物語は、大江山へと続いてゆく。
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