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男たちの部屋
── 韓国の「遊興店」とホモソーシャルな欲望 ──
商品NO:
BSH-833 四六判/280ページ/発行:2023.6
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男たちの部屋 韓国の「遊興店」とホモソーシャルな欲望 内容詳細
女性従業者が男性客と酒を飲み接待する韓国の「遊興店」。
当事者への聞き取りをまじえ、遊興店で「男性性」が形作られる構造を暴く。
著者:ファン・ユナ/訳:森田智惠
最後まで金を落とし、本物の男になれ――
多数の被害者を出し韓国社会を激震させた「バーニングサン事件」と「n番部屋事件」。
しかし女性従事者が男性客を接待する遊興店において、女性への暴力は日常的におこなわれている――。
ジェンダー化された空間でかたちづくられる権力構造、暴力を「遊び」として収益化する遊興産業の営業戦略、労働の過程で発生する搾取とスティグマを、当事者女性の声から暴きだす。
「男性の快楽のために女性を取引する産業の存在、女性を人間ではない『商品』として格下げする過程で発生する暴力、その暴力をも商品化し、それを当たり前のものとしてきた市場経済。
このなかで発生するとてつもなく巨大な利潤の創出は近代化以降引き続いており、それが『遊興』という名前で普遍化しているのが韓国社会の姿だ」
~本文より
男たちの部屋 目次
日本語版によせて
▶プロローグ 「男性」をつくる遊興
▶第一章 男たちの部屋
バーニングサンとアリーナ
これは新しい話?
差別的なルールが醸成するクラブの場所性
最後まで金を落とし、本物の男になれ
女性の搾取を隠蔽する遊びの文化
誰が、どう責任をとるのか
男たちの部屋
――
n番部屋、ルームサロン、チャットルーム、ポッパン
「男」の部屋ではなく「男たち」の部屋
「男」はどうやってつくられるのか
インターネット上の男性化された規範
利益を創出する「男たちの部屋」
変貌する集団性?
男性性化の過程に介入すること
遊興店、制度化された男たちの部屋
ミシジニー産業の典範
遊興店「一次」の性政治
遊興店管理の歴史
女性従事者を供給する輔導房(ポドバン)の登場
遊興店のラベリング
▶第二章 ルームサロン共和国の「享楽」
遊興店の営業戦略
いったい何がそれほどよいのか?
遊興店における「一次」の営業戦略
男性客の「享楽」
暴力を隠蔽するデート遊び
自慢と虚勢
ケアされる「目上」になること
▶第三章 遊興従事者のアガシ労働
アガシ労働
「アガシ」とは誰なのか
アガシ労働
遊興従事者のアガシ労働
全体を把握するアガシになること
パートナーを補助するアガシになること
場を盛り上げるアガシになること
泥酔させるアガシになること
遊興店における危険のアウトソーシング
それは偶然の事故ではない
危険を欺く遊興産業
孤立する女性従事者
女性の自己防衛戦略と限界
「自由な仕事」への転換
法的介入の困難
▶エピローグ 答えを探す旅路のなかで
▶原注
▶推薦の言葉
ジェンダーとセクシュアリティの諸問題が交差する
闘争の場で勇敢に駆け抜けた女性学研究者の重要な成果
クォンキム・ヒョンヨン
ジェンダー化された資本主義経済体制と
普遍的な女性の人権の前で立ちすくむ人たちへ贈りたい本
キム・ジュヒ
▶訳者解説
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「バーニングサンとアリーナ」一部試し読みができます。クリックで拡大。
『プロローグ 「男性」をつくる遊興』 PDF で試し読みができます。 ご希望の方は…
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著者:ファン・ユナ(황유나) プロフィール
1988年生まれ。2013年から2022年までの10年間、反性売買人権行動/性売買被害支援相談所イルム(이룸)で活動。聖公会大学校NGO大学院実践女性学修士課程修了。現在、ソウル大学校人類学科博士課程在学。共著に、『不処罰――性売買女性たちを処罰する社会に投じるフェミニズム宣言』(ヒューマニスト、2022年)がある。
翻訳:森田智惠(もりたともえ) プロフィール
1993年生まれ。同志社大学大学院博士後期課程。専攻は、朝鮮近現代史。
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