共感の共同体
―― 感情史の世界をひらく ――

　はじめに
1.市民になること、名誉市民になること ―― 制度的観点より
2.市民になること ―― 市民宣誓の果たした感情的役割
3.名誉市民になること ―― 都市の感情政治
　おわりに

　はじめに
1.漢会の成立と「発展」
2.漢会をめぐる論争と混乱の経緯
3.揺れる「敬虔」と「信頼」
4.中国人側からみた漢会論争
　おわりに

　はじめに
1.関八州賤民組織に関する予備的考察
2.近世における斃獣処理と皮革関連業
3.脅かされる賤民組織の身分的特権
　おわりに

　はじめに
1.戦場における苦痛の描写
　　―― デュナン「ソルフェリーノの思い出」を読む
2.人道的感情から人道的行動へ
　　―― 赤十字運動の定着と拡大のために
3.国際法と人道的感情
　　―― 法学者モワニエにとっての赤十字運動
　おわりに

　はじめに
1.生理心理学の構想
2.「社会心理学序説」における本能と共感
3.本能をめぐる科学言説の系譜
4.科学的人種主義と政治的エリート主義
　おわりに

　はじめに
1.感情史におけるモノからパスポートをめぐる感情体制へ
2.アメリカ国境におけるパスポートと出入国管理
3.難民危機とパスポート
4.パスポート制度の強化と感情体制の変遷
　おわりに

　はじめに
1.イタリアの参戦とフェミニズム
2.戦時性暴力をめぐる問題提起
　　―― ルイージ・マリア・ボッシの「世論調査」
3.母なる感情 ―― 戯曲「侵略者」の示す共感の共同体
　おわりに

　はじめに
1.小泉菊枝の生涯
2.日蓮主義、女性、アジア大陸
3.「満州人の少女」と日満支の共感の共同体
　おわりに

　はじめに
1.社会主義ユーゴスラヴィアの体制とその危機
2.危機の打開と共感の呼びかけ
3.重ならない共感とその限界 ―― 1998年2月と対立の形式
　おわりに