広島神楽 Disc-1 演目
▶大和葛城
演奏:宮乃木神楽団
初代天皇・神武に滅ぼされ、わずかに生き残った土蜘蛛は大和・葛城山に隠れ住んでいた。幾世代も怨念を背負い続けた土蜘蛛は平安時代中期、都の守・源頼光を祟る。ある夜病に苦しむ頼光に土蜘蛛の精魂が近づき、襲いかかりるが、伝家の宝刀・膝丸(ひざまる)で斬りつけ、難を逃れる。自分の病が大和・葛城山に棲む土蜘蛛の仕業と見破った頼光は、その太刀を蜘蛛切丸(くもきりまる)と改め、四天王の渡辺綱と坂田金時と共に葛城山を目指す。蜘蛛の妖術との激しい戦いとなりるが、蜘蛛切丸の威徳を持って見事退治するという物語。
▶将門記滝夜叉
演奏:下五原神楽団
東の国の新皇を名乗った平将門は、天慶の乱で藤原秀郷・平貞盛の軍に敗れ去る。平将門の娘・五月姫は父の怨念を果たす為、貴舟の社(やしろ)に「願」をかけ、満願と共に貴舟の神より妖術を授かる。五月姫は名を「滝夜叉姫」と改め、父の因縁の郷、下総の国・相馬の地に立ち戻り、多くの手下を従えて反乱を企てる。陰陽師・大宅中将光圀らは姫征伐の朝命を奉じ、下総の国へと向かう。陰陽の術と邪心の妖術の激しい戦いとなるが、滝夜叉姫の朝廷に対する復讐は成らず、無惨に敗れ去っていくという物語。
▶牛御前
演奏:あさひが丘神楽団
産まれながら異形の姿をしていた赤子は人知れず育ち、いつしか「牛御前」と呼ばれるようになっていた。時の権力者、源光仲は、息子の頼光に牛御前征伐の勅命を下す。頼光は牛御前が自分の妹と知り、、討伐をためらうが、牛鬼と化した牛御前をやむなく退治する。