自分に従う人は、世の光でもあり、塩でもある(旧約聖書)。
音楽は常に人生の傍にあった──。
科学史家にしてチェリストの著者がその音楽遍歴を綴る、珠玉のエッセイ集。
著者:村上陽一郎
仰ぎみる「世の光」を求めるだけではなく、私にとって生きる上での「地の塩」とは――。
学問、信仰、それ以上に、いつも傍らにあったのは音楽だった。科学史の碩学が語る、自らの内面を照らしつづけた音楽との時間。
目次 音楽 地の塩となりて
楽器の話
違いの判らない男
明日には!
オーケストラ
オーケストラ(承前)
クラシック音楽とエンターテインメント
音楽とは
音楽とは(承前)
「能」とは何か?
タンゴの世界
機会音楽(Gelegenheitsmusik)と前衛(avant-garde)
ピアノ三重奏曲
美しい声
美しくない(?)声
オーケストラの中のチェロ
ベートーヴェン断章
景清
最大の欠点
出会い、対決、そして融合
時間の考現学
神の手から人間の手へ
村上陽一郎 むらかみ よういちろう
昭和11(1936)年東京に生まれる。東京大学教養学部教養学科科学史・科学哲学分科卒業、同学人文科学系大学院比較文学・比較文化博士課程修了。上智大学理工学部助手、助教授、東京大学教養学部助教授、教授、同学先端科学技術研究センター教授、同センター長、国際基督教大学教養学部教授、同オスマー記念科学特別教授、東京理科大学大学院科学教育研究科教授、東洋英和女学院大学学長などを歴任。ほかにヴィーン工科大学、北京人民大学などの招聘教授など。東京大学・国際基督教大学名誉教授。広島市立大学名誉博士。専攻は科学史・科学哲学・科学社会学。
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