BOOK
新装版 花の王国 ── 全4巻 ──
博物図譜コレクションと知識を惜しみなく注いだ類まれなる花図鑑
荒俣宏・著
荒俣宏・著
▶博物画とは…
16世紀ヨーロッパで博物学と共に発展した。
美術における静物画とは異なり科学性が重視され、正確な観察には博物学や解剖学の知識も不可欠であったことから学者の指示を受け作画が行われた。
中国には花鳥画の伝統があったが、気(自然のエネルギー)の描出のため背景を重視する花鳥画とも異なり、博物画では背景は描かれないか簡略化される傾向にあった。
屋外で素早く写生する必要性から速乾性のガッシュが用いられ、後にはこれを銅版画に起こし、点描で陰影をつけ手彩色も行われるようになった。
19世紀には写真が登場するが、描いた者の手と認識を通した写真にはない説明性・抽象化があるため、 今日でも図鑑や医学書などではイラストレーションが用いられ続けており、サイエンティフィック・イラストレーションやテクニカルイラストレーションとも繋がっている。
BOOK 新装版 花の王国 各巻詳細
花の王国 1 園芸植物
著者:荒俣宏/A4判/160頁/発行:2018.2
世界的博物図譜収集家として知られる著者が、花の図譜の名品を選び抜き、植物に関する伝承や信仰、発見・栽培史を解説した、画期的な「花の図鑑」第1巻。
花の王国 2 薬用植物
著者:荒俣宏/A4判/160頁/発行:2018.2
美しい博物画と著者ならではの多角的アプローチで展開する圧倒的情報量の花図鑑。
薬草、香草、毒草、聖草など健康と実用を追い求めた人類の歴史をひもとく第2巻。
花の王国 3 有用植物
著者:荒俣宏/A4判/160頁/発行:2018.2
17~20世紀に描かれた美しい博物画による花の図鑑が新装版で登場。
果実や野菜、庭木や街路樹など有用とされる植物群を通して世界の見方が変わる、完全保存版の第3巻。
花の王国 4 珍奇植物
著者:荒俣宏/A4判/160頁/発行:2018.2
羽のついた果実や生長するほど地下にもぐる植物など想像を超えた姿と生態の珍奇植物。
専門家から美術愛好家、子どもも大人も楽しめる空前絶後の花図鑑、第4巻。